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マグネシウムが亜鉛を温存することによって耐腐食性を長く保つ

これまでのガルバリウム鋼板のアルミの不動態皮膜も耐腐食性は充分に高いのですが、厳しい条件下では急速に亜鉛が失われ、アルミの不動態皮膜の生成が間に合わず、結果、腐食が進んでしまうということが起こり得ました。これに対し、次世代型のガルバリウムはマグネシウムが保護皮膜を作り、亜鉛を温存します。マグネシウムの保護皮膜が鉄板本体を守っている間にアルミの不動態皮膜も生成されるので、腐食が起こりづらくなるのです。これまでのガルバリウムも次世代型も亜鉛が溶け出した隙間にはアルミの不動態皮膜が入り込み、埋める形になります。これまでのガルバリウムではこの隙間を生める前に錆が侵食してきてしまうため、腐食がはじまってしまうのです。マグネシウムが保護皮膜を作る次世代型のガルバリウムではマグネシウムの保護皮膜が隙間を埋める時間を稼いでくれます。

亜鉛めっきの不思議
アルミは55%以上でも以下でも耐腐食性が低下する!?

錆びにくく、腐食しにくいアルミ。純度が上がれば上がるほどめっきとしても強固になりそうなものですが、そうはいかないのが化学の不思議です。亜鉛めっきにアルミを加えると、耐腐食性が向上することが知られています。ただし、含有率20%前後で耐腐食性が低下することも知られています。それ以上になると再び、耐腐食性は向上しますが、高すぎると今度は亜鉛の割合が減り、溶け出す量が減るためか錆に弱くなるようです。高過ぎるものにマグネシウムを加えても、耐腐食性の向上は見込めないようです。新旧、どちらのガルバリウム鋼板でもアルミ成分は55%で、ほとんどのメーカーがこの含有率を採用していることから55%がいい塩梅のようです。

マグネシウムは電気を通しにくいから錆びづらい

アルミ・亜鉛合金めっきの中にマグネシウムが共存すると亜鉛系酸化物が生成されます。この物質は電子伝導性が低いので錆びにくいことが知られています。実は電気の流れ安さと錆は多いに関係があり、電気の流れを制御して錆を寄せ付けないという製品も世の中には存在します。

ガルバリウムよりも優れているとされるジンカリウム鋼板はどうなの?

ジンカリウム鋼板のめっき成分:アルミ55%、亜鉛43.5%、シリコン1.5%
ガルバリウム鋼板のめっき成分:アルミ55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%

シリコンの量が0.1%違うだけですと言い切ってしまうのは簡単なのですが、これが化学の世界だと大変な影響を及ぼす可能性もあるので何ともいえません。ちなみにこの成分比率は重量比です。ガルバリウムよりもジンカリウムの方が耐腐食性に優れているという人もいます。ジンカリウム鋼板はオーストラリアのブルースコープスチール社の登録商標です。ブルースコープスチール社と新日鐵住金グループはSGLを共同開発した会社ですから、かなりのノウハウと技術力を持っていると思われます。

アルカリ性にも強くなった

アルカリに弱い金属としてアルミが知られています。ガルバリウムのめっきにはアルミが使われているため、アルカリに対しては脆弱でした。コンクリートやモルタルはアルカリ性を示すことで知られています。次世代ガルバリウムはマグネシウムが加わったことでアルカリにも強くなりましたがコンクリートとの接触、またそこを伝ってきた雨水や結露は避けるように指定されています。